技術者の基礎知識

バンバリーとニーダーの違いは何か?

バンバリーミキサーや加圧ニーダーは、樹脂やゴムをバッチ混合する設備です。両者とも、密閉した空間で原料を練り合わせてコンパウンド化しますので密閉型と呼ばれます。カーボンやシリカといった粉末が飛散しないため、開放型のオープンロールに比べて安全性が高いことが特徴です。

バンバリーミキサー、加圧ニーダーともにこのような構造になっています。

バンバリーとニーダー、似ているようで違います。何が違うのでしょうか?

バンバリーとニーダーの違い

清掃やメンテのしやすさの違い

バンバリーは2階に設置されます。そして、真下の1階部分にはオープンロールが設置されています。混練後、混合槽の底の扉が開き、コンパウンドが1階のオープンロールに落下し、仕上げ練りをしてからシート状に加工され、冷却ラインに移動していきます。

ニーダーは2階構造にする必要がありません。ニーダーの場合、混練後、混合槽が反転し、原料を投入した口からコンパウンドが排出される仕組みになっています。排出されたコンパウンドはオープンロールに運ばれて仕上げ練り&シート状に加工されます。

よって、バンバリーは混合槽へのアクセスが難しく、槽内の清掃やメンテが大変です。一方、ニーダーは混合槽に近づきやすく、清掃やメンテがしやすいです。

混合時間の違い

バンバリーは動力が大きいため、フローティングウェイト(ラム)で強く加圧しながら高いロータ回転数で混練することができます。したがって、短時間で混練を終了することができます。

ニーダーは動力が比較的小さいため、ラムの加圧も低めで、ロータ回転数も低めです。さらに、コンパウンドを排出するときに混合槽を反転させる動作があります。したがって、バンバリーに比べて混練工程に長い時間を要します。

ロータの潤滑油の混入の有り無し

混合槽のロータの付け根にはわずかな隙間があります。ここに原料やコンパウンドが入らないようシールする必要があります。

バンバリーは常時潤滑油を添加してシールする構造になっていますが、ニーダーはドライタイプのため潤滑油を使用しません。

バンバリーの場合、多くて2~3phrの潤滑油が入ると言われています。

設置費用の違い

バンバリーは2階建てにする必要があるため、設置費用が高めです。ニーダーは設置費用が安めです。

まとめると

バンバリーは清掃が難しいが短時間で混合できるため、生産量の多い品種に向いています。一方、ニーダーは清掃やメンテがしやすいため、少量多品種に向いています。また、ロータのシールがドライタイプであるため、異物混入を嫌う用途に向いています。設置費用はバンバリーの方が高いです。

混合機の種類を俯瞰する

混合機の分類をこちらの表に示します。

混合機にはバッチタイプと連続タイプがあります。

連続タイプというのは2軸押出機のように連続で練っていくものです。コンパウンドの製造量を表現するなら○○kg/hのようになります。バッチタイプは断続的に練っていくものです。バッチタイプというのは断続的に練っていくものです。コンパウンドの製造量は○○kg/回のようになります。

バッチタイプには密閉型と開放型があります。密閉型は閉じた混合槽の中で練ります。開放型はオープンロールのようにオープンな環境で練ります。

密閉型には接線式と噛み合い式の2種類があります。バンバリーやニーダーは接線式に属します。噛み合い式にはインターナルミキサーと呼ばれるものがあります。

接線式の場合、ロータと混合槽の内壁の間の剪断力を使って混練します。

噛み合い式の場合、主に2つのロータ間の剪断力を使って混練します。

噛み合い式はロータ間のクリアランスが小さいため、投入した原料をロータに巻き込むのに時間が掛かる(トータルの混練時間が長くなる)のがデメリットです。一方、噛み合い式はロータが大きいため、冷却できる表面積が大きい、つまり冷却能力が高いのがメリットです。冷却能力が高いとコンパウンドの温度が上がりにくいため、低温で練りたい材料にとっては好都合です。また、コンパウンドの温度が上がりにくいということはコンパウンドの粘度も低くなりにくいということですので、高剪断を維持できます。