30代の生き方、働き方

生産性を高めることと、ゆっくり生きることは両立する。生き急がないでいい。

最近、時間が経つのが早く感じます。あれもしたい、これもしたい、けれど時間が無い、とも感じます。一方で、休日に子どもを寝かしつけた後、自分がやりたいと思っていたことができているかと言えば、そうではなかったりします。

なぜ、時間の経過が早く感じるのでしょうか?どうすればゆっくりと生きることができるのでしょうか?

何かに追われているから

一つ目は、常に「何かに追われている」からだと思います。仕事だと、いついつまでにこのタスクを終えなければならない、という締め切りがあります。家だと、子どもを遅くとも22時までに寝かせないといけない、という感じです。将来の締め切りに向かって動いているうちは、意識が将来に向いています。”現在”に意識が向いていません。だから、”現在”を過ごしている実感がない。あとで思い出しても、何をやっていたか思い出せないのはこれが原因でしょう。

1日の大半がルーティン化しているから

二つ目は、「1日の大半がルーティン化している」ことです。朝のルーティンもそうですし、会社までの往復もそうです。会社での過ごし方もルーティン化されているところが多いです。ルーティン化、習慣化。意識せずにできるようになるという意味では素晴らしいことです。しかし、毎日がルーティンばかりで占められていると、それを無意識に淡々とこなすだけで、”現在”を生きているという実感が薄れてきます。たまに出張に行ったり予期せぬトラブルがあると、その日の出来事が記憶に残りやすいですよね。

こちらのURLに、ルーティン化と時間の流れの関係をうまく説明した記事があります。

「私たちの心的な時間は、認識される出来事が多いと長くなり、少ないと短くなるんです!大人になると時間があっという間に過ぎてしまうのは、私たちが複数の出来事を「まとまった1つの時間」、として捉えてしまっているからなんです。それは、毎日がルーティーン化し、出来事の細かい部分を追わなくなるから。」

生産性が上がり、時間の相対価値が上がるから

最後は、「生産性が上がり、時間の相対価値が上がる」ことです。仕事をしていると分かりますが、スキルが上がり、うまく助けてもらえる人脈ができると、より早く仕事をさばけるようになります。それまで1日かかっていたタスクを1〜2時間で完了できるようになります。

すると、相対的にアウトプットの価値が下がり、時間の価値が上がります。

時間が貴重になり、無駄にしたくないと思うようになります。人付き合いは時間がかかるので敬遠するようになります。自分の内面との対話、ぼーっとすることも軽視しがちになります。効率の低いものごとに時間を投じるのが惜しくなります。いかに効率的に進めるかにこだわるあまり、時間を忘れて集中し、時間があっという間に過ぎていってしまいます。

生きるペースが上がって、ウォーキングがいつの間にかマラソン状態になっちゃうんですよね。

どのようなマインドで日々過ごすのがいいのだろう?

まずは、サボれる素地をつくって、追われている感から自分を解放することです。具体的には、何かを成し遂げるのに要する時間を超甘めに見積もるんです。自分の専門分野で、ある程度、生産性高くこなせる仕事なら、ゆるめのスケジュールを立てても誰も文句を言わないと思います。なぜなら、他の人はそのスケジュールが甘いのかどうか判断がつかないからです。最悪の事態を想定した、超ゆるゆるなスケジュールを立てて合意してしまいましょう。これで、追われている感はなくなると思います。

特にプライベートなことは、目標や計画を立てないほうがいいと思います。目標や計画があると息苦しくなります。ぶらり旅のように、目標を決めずに気の向くままに進むのがいいんじゃないでしょうか?勉強も同じで、「なんでやってるのかは分からないですが、とりあえず筆が進むからやってます。」 くらいの方がうまくいくと思います。

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次に、ルーティン化したものを減らすことです。例えば、通勤の時間を前後に振ってみたり、一つ前の駅で降りてイヤホンをしながら歩いてみることです。日常の時間割をずらす効果は私も体感済みです。いつもと違う電車に乗るだけでも、一駅一駅の感覚がずいぶん違って感じられます。

あとは、生産性の低いことに時間を投下していくことです。手慣れてないことを、気の向くままにやる。私の場合だと、専門外のプログラミングを興味の赴くままに勉強すること。自分の中で時間の価値がいい感じに下がってきます。

生産性を上げるのではなく、自分の関与率を下げる方向にもっていく

生産性を上げることは大切です。ただし、生産性を考えるときにやりがちなのが、自分自身の効率性、すなわち単位時間あたりにこなせる仕事量を増やそうとすること。例えば、行動のムダを省いて投下時間を減らしたり、集中力を高めて仕事のスピードを上げようとすることです。生産性は上がっても、自分の生きるペースが上がり、時間があっという間に過ぎてしまいます。

生産性=アウトプット/インプットのうち、インプットの項は自分のマンパワーだけではありません。他人のマンパワー、お金、設備。他にも色々あります。にも関わらず、インプット=自分のマンパワーと思い込んでいることが多々あります。

私が考える、生産性を上げつつ自分の時間をゆっくりにする方法はこうです。インプットのうち、自分のマンパワーの割合を極力減らして関与率を下げます。究極は、自分の手を離れてもサイクルが回るようにすることです。いかに効率よくやるかではなくて、「全部自分でやんないといけないの?」を常に問い続けます。

最初は自分で仕事を組み立てて、ストーリーを描きます。そして、他人に気持ちよく協力してもらえること、お金を使って外注すること、設備やソフトウェアを使うことを考えます。そうやって自分の関与率を下げていきます。

仕組み化する、コンテンツ化する、自動販売機化する、という考えが非常にしっくりきます。仕事を生んでは自分の関与率をゼロに近づけ、次の仕事を生むというサイクルです。次の新しい仕事を生むというのは、生産性の低いことに時間を投下していくようなものですから、時間の流れはゆっくりになるんでしょう。

自分はヒマだけど、仕事は生産性高く回っている状態にする。ヒマな時間は、新しいことの勉強だったり、家族や友人、同僚とのおしゃべりだったり、運動だったりと、時間をたっぷりかける活動(≒生産性の低い活動)に充てる。これで、「生産性」と「自分のペースでゆっくり」を両立できます。

ただし、ヒマそうにしていると周囲の妬みを買うので、忙しそうに見せかけることも重要です。

学びを前進させるためにヒマ(暇)であれ!ブログやSNSでアウトプットし持論を醸造しよう。イケダハヤト氏のこちらのブログ記事。私はこれを読んで、雷に打たれたような衝撃を受けました。 お金を稼ぎ続けたければ...

最後に、呼吸は大事!

生き急いでいる気がしたら、自分の呼吸に意識をもっていくと、今に意識が向きます。例えば、オフィスで息を大きく吸って口をすぼめてゆーっくり吐いたり、息を止めてみたりしてください。

息を大きく吸うと、肺が大きく開いて、心臓がドクドクと早く脈打ちます。そして、脳に酸素が届いている感覚になります。そのまま息を止めたりゆっくり吐くと、自分が地蔵マリオのように動きが止まって、周りだけ時間が流れているように感じられます。自分の意識が外に向くんです。そうすると、客観的に時間がゆっくりと流れているのを感じ取ることができ、ああ私は確かにその中にいるんだなと認識することができます。そうやって、生き急いでいる自分を自然界の時間の流れに戻すことができます。

普段無意識にやっている呼吸を意識的にやることで、無意識だったものを顕在意識にもってくるという効果もあるのかもしれません。

呼吸法はマインドフルネスでも重視されていますし、丹田呼吸法といったもっと正しいやり方があります。とはいえ、呼吸の効果を体感することが一番大事だと思いますので、大きく吸ってゆっくり吐く、息を止めてみる、というだけでも是非やってみてください。

呼吸ってやっぱすごいな、と思いますから。