資産運用、料金節約

【初心者にもわかる】資産のポートフォリオの組み方 ~運用実績はアセットアロケーション(資産配分)でほぼ決まる ~

資産運用をするにあたり、どのような資産の組み方をしたらいいのでしょうか?

お小遣いでやるわけではないため、下落リスクを最優先に考えないといけません。具体的な資産ポートフォリオの組み方を説明していきます。

資産の種類を知る

軸としては、

・日本か海外か
・株か債券か不動産か

の2つです。この2軸で資産を整理すると大きく6つに分類できます。

 

1) 日本株式

日本株式だと、日経平均株価やTOPIXといった指標に連動する投資信託やETFが良いです。個別の会社の株を買うより変動リスクが小さいですし、会社が倒産してお金がパーになることがないからです。

一番いいのは、このETFです。

理由は2つです。

1つ目は、流動性が高いことです。流動性の良し悪しは、売買高の大小を見ます。売り買いの量が少ないと、換金したくてもできないというリスクが出てきます。このETFは最も売買高が大きいです。

2つ目は、保有している人が多いということです。純資産額を見るとわかります。純資産額はETFの価格✗保有数です。ETFの価格はTOPIXに連動するため、どこの会社もほぼ同じです。よって、保有数が純資産額の大小にきいてきます。このETFは純資産額も一番大きいです。

(補足)日本株式の個別株ってどうなの?

個別株ですと個々の会社の業績、ニュースで株価が大きく振れます。最悪の場合、倒産して紙切れになってしまいます。

あと、個別株ですと銘柄を選んだりウォッチすることに意識が向いてしまうため、全体のポートフォリオに気が回らなくなります。

資産運用の正否を左右するのはポートフォリオの組み方です。個別株は趣味程度に抑えるべきです。

2) 日本債券

国債一択かと思います。今は低金利で、国債の適用金利も0.05%です。0.05%というのは最低保証値で、これを下回ることはありませんので、固定金利型の3年もの、5年ものを買うメリットはないでしょう。

将来金利が上がることを期待して、変動金利型の10年ものの国債を持っておくのがよいです。

3) 外国株式

日本以外の国の株式のことです。国もたくさんあれば、銘柄も山のようにあります。ですので、日本以外の海外株式を平均してならしたような指標に連動する投資信託やETFが良いです。

日本以外の海外株式の株価をならしたようなもの。それがMSCI指数という指標です。

MSCI指数には先進国重視か発展途上国重視か、どの国を除外するか、といった違いでいくつか種類があります。日本を除外したMSCI指数の中で代表的なのはこの2つです。

①MSCIコクサイ・インデックス
②MSCIエマージング・マーケット・インデックス

①に連動した商品には投資信託、ETF、海外ETFがありますが、流動性(売買高)が高く、総資産額も高いという点で投資信託がいいと思います。MSCIコクサイのETFは投資信託に比べて規模が小さいのと、売買コストの高さがデメリットです。

具体的な商品としては、こちらがいいかと思います。流動性、総資産額共に大きくて安心できます。

こちらもよければ参考にして下さい。

MSCIコクサイに連動したインデックスは、投資信託と海外ETFのどちらがいいか?アセットアロケーション(資産配分)のうち海外株式に割り当てるものとしては、海外先進国の株式インデックスであるMSCIコクサイに連動した金...

SMTグローバル株式インデックス・オープンに組み入れられている会社のうち、比率の高いベスト10を挙げておきます。

→アップル、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブック、JPモルガン、アルファベットA、J&J、エクソンモービル、アルファベットC、バンクオブアメリカ

地域別で見ると、70%が北米、25%が欧州、5%がアジア・オセアニアです。

②はこちらがよいと思います。

SMT新興国株式インデックス・オープンに組み入れられている会社のうち、比率の高いベスト10を挙げておきます。

→テンセント、TSMC、サムスン、アリババ、ナスパーズ、中国建設銀行、百度、中国移動通信、中国平安保険、リライアンス・インダストリーズ

地域別で見ると、75%がアジア、11%が中南米、9%が中東・アフリカ、5%が欧州です。

4) 外国債券

日本以外の国の債券ということです。金融商品はいろいろありますが、さまざまな国の国債をならして投資信託にしたものがシンプルで扱いやすいです。こちらも、先進国メインと新興国メインがあります。

先進国の国債をならしたようなもの。それがFTSE世界国債インデックスという指標です。この指標から日本を除き、日本円に換算したものに連動する投資信託がこちらです。

国別で見ると、上位は44%がアメリカ、11%がフランス、9%がイタリア、7%がドイツ、7%がイギリスといった感じです。

新興国の国債をならしたようなもの。それがJPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ディバーシファイドという指標です。この指標を日本円に換算したものに連動する投資信託がこちらです。

国別で見ると、上位は10%がブラジル、10%がメキシコ、9%がインドネシア、9%がポーランド、8%が南アフリカ、8%がタイ、8%がコロンビア、8%がロシア、6%がトルコといった感じです。

5) 日本不動産

REIT一択かと思います。REITとは国内不動産の投資信託です。不動産というのは素人が手を出しにくい投資分野ですが、REITなら流動性が高く売買単価が小さいため、誰でも気軽に不動産を売買することができます。

REITにはいくつか銘柄があり、オフィスビルメインとか住宅メインなどさまざまです。これらをならして指標化したものが東証REIT指数というものです。

東証REIT指数に連動したETFはいくつかあるのですが、売買量が多く、流動性が高いのはこちらです。

6) 現金・預金

残りは現金、預金です。当たり前ですが、手持ちのお金を全て株式や債券に回すわけにはいきません。日々の生活で必要なお金は現金で持っておくべきですし、予期せぬ出費に備えていつでも引き出せるように、流動性の高い現金・預金の形でいくぶん持っておくことは重要です。

家庭持ちの人であれば、全額を株式や債券に投資したあかつきには奥さん(or旦那さん)にきっとブーブー言われるでしょう。

とある書籍では「できれば2年間、少なくとも1年間は暮らしていけるだけの資金」を流動性の高い状態で保持しておくことが大切だと説きます。

6資産の比率をどうするか?ポートフォリオの組み方

あとやるべきことは、これら1)~6)の6資産の比率を決めることです。比率を決めるにあたって整理するべきは、この3つです。

①1年の資産の変動リスクを何%以内におさえるか
②年利を何%にするか
③海外比率を何%にするか

まずは、各資産の変動リスク、年利をみていきます。

横軸を年利、縦軸を確率としてグラフをかくと、このようになります。縦軸の数字が大きいほど、そうなる可能性が高いということです。山のてっぺんが年利の平均、山のなだらかさが変動リスクの大小を示しています。

たとえば、日本株式は山のてっぺんがと高い年利を示しますが、山の形はブロードで、場合によってはすごく低い年利になったり、すごく高い年利になることもあります。一方、現金は山というより柱のごとくシャープな形状をしていて、変動リスクがないことが分かります。その代わり、山のてっぺんもほぼゼロで、収益は見込めません。

この正規分布のグラフ形状は、平均と標準偏差という2つのパラメータで数値的に表すことができます。平均は山のてっぺん、標準偏差は山のブロードさを表す数字です。それぞれのグラフに平均と標準偏差の値をのせています。

なお、一番最後のグラフは、後述の比率で6資産を組み入れた場合のものです。

それでは、①~③について考えていきます。

①1年の資産の変動リスクを何%以内におさえるか

資産比率を決める上で一番重要な要素です。

変動があまりに大きいと下げ局面になった場合の資産の減りが大きくなり、精神的なダメージを負うからです。耐えかねて資産運用をやめてしまうかもしれません。また、想定外の出費があったとき、換金して対応することができなくなります。

決して博打をやっているわけではありませんので、長く続けられるように変動を小さくおさえることが大切になってきます。

②1年の利率(年利)を何%にするか

①で変動リスクをある程度おさえた上で、取れる年利を探っていきます。変動リスクとの兼ね合いにもなりますが、1~4%といったところが現実的かと思います。

ちなみに、上のグラフの年利平均は、税金(20%)を除いたあとの数値です。余談ですが、毎年毎年、利益を確定するわけじゃないため、税金を引いた年利でシミュレートする方法は厳密には間違っています。ただし、実際よりも低めに見積もっているということで害はないと思いますし、計算もシンプルですのでこのようにしています。

③海外比率を何%にするか

資産運用の結果は「円」で計算します。日本で暮らす限り、使う通貨は円だからです。一方、何かモノやサービスを買うとき、その一部は海外製だったりします。海外製のものは現地の通貨で値段が定められています。日本に入ってくるときには現地通貨?円の為替に応じて円に換算されます。つまり、為替によって物価が上がったり下がったりするわけです。いくら資産運用の成績を上げたところで、為替により物価が上がってしまうと買えるものやサービスが減ってしまい、みじめな思いをすることになります。

この為替リスクをなくすために、資産にも「海外製」を取り入れます。資産の海外比率ですが、ざっくり、自分が買っているモノやサービスの海外製比率と同じにすれば、為替の影響を帳消しにすることができます。モノやサービスの海外製比率なんて正直分かりませんが、食品だけみてもオージービーフがあったり中国産サトイモがあったりと、海外製の割合はけっこう高いはずです。

資産の海外比率はざっくりですが、3~6割あたりにしておけば良いかと思います。

6資産の比率の決め方

ここに、各資産の年利の平均と標準偏差をまとめます。

6資産を組み合わせた後の年利の平均はこのように計算します。エクセルで簡単に計算式を作れるかと思います。

年利の平均 = 日本株式の比率×(日本株式の年利の平均)+ 日本債券の比率×(日本債券の年利の平均)+ ・・・ + 現金・預金の比率×(現金・預金の年利の平均)

6資産を組み合わせた後の年利の標準偏差は、計算が若干込み入っていて式も長いですがエクセルでできます。

年利の標準偏差 = (A + 2B)^1/2

A = (日本株式の比率×(日本株式の年利の標準偏差))^2  + (日本債券の比率×(日本債券の年利の標準偏差))^2  +・・・ + (現金・預金の比率×(現金・預金の年利の標準偏差))^2

B = (日本株式の比率×(日本株式の年利の標準偏差))×(日本債券の比率×(日本債券の年利の標準偏差))×日本株式と日本債券の相関係数  + ・・・

ここで、Bの計算式に相関係数というものがでてきました。これは、各資産同士の値動きの連動性について表したもので、-1~1の範囲をとります。

相関係数はKKR(国家公務員共済組合連合会)が年金資産運用で使っている数字と、GRIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が使っている数字の2種類がありますが、KKRのデータの方がより現実的と合う(山崎元氏のコメント)との情報から、私はKKRのデータを採用しています。

相関係数が0ですと2つの資産の間に相関は全くなく、別々に値動きをします。相関係数が1ですと2つの資産は同じ値動きをします。どちらかの資産が値上がりしたら、もう一つも同じ程度上がるということです。相関係数が-1だと2つの資産は真逆の値動きをします。どちらかの資産が値上がりしたら、もう一つは同じ程度下がるということです。

よって相関係数の絶対値が0に近いほど相関がなく、1に近いほど連動するということです。

式をみて分かるとおり、6資産を組み合わせたあとの年利の標準偏差は、標準偏差の小さい資産の割合が多いほど小さくなります。また、各資産の相関係数が小さいほど、小さくなります。値動きの仕方がバラバラなものをミックスし、ミックス比率は値動きが小さいものを多くすれば、ミックス品の値動きも小さくなるということです。

計算の一例:私の場合

このような資産配分にしています。海外比率は35%に設定しました。このポートフォリオで、年利(税引後)が2.4%、標準偏差が11.30となります。グラフは、上で示したとおりです。
・国内株式 27%
・国内債券  1%
・外国株式 35%
・外国債券 0%
・日本不動産 2%
・現金,預金 35%

このポートフォリオで長期間保有すると、これだけ増える

資産運用というのは、期間が長いほどお金が増え、リスクも下がります。お金が増えるのは複利のおかげです。

上記のポートフォリオで10年、20年、30年運用した場合のグラフを書いてみました。横軸がトータルの利率(年利ではありません)です。

10年間で、資産が26.8%増えるということです。つまり、資産運用額が1,000万円だったら268万円増えて1,268万円になります。30年間なら、1,037万円増えて2,037万円になります。

もう一つ注目すべきは、トータルの利率が0%以下になる確率が投資年数とともに小さくなることです。30年たつとたったの5%です。時間とともに損するリスクも下がるというわけですね。

会社員(サラリーマン)が月5万円稼ぐ資産運用の方法 【スイングトレード、ポートフォリオ分散】資産運用は学生の頃から興味を持っていました。 会社に入って2年目の頃に証券口座を開き、株式投資を始めました。ちょうど、貯金ができて...