額面年収のうち、実際に手元に残る金額はいくらになるでしょうか?
年収や家族構成により変わりますが、ざっくり、額面年収の「8割」が手取りになります。1割は税金(住民税+所得税)、1割は社会保険料といったところです。
そして、家庭持ちでは独身よりも手取り額が10万円くらい多くなります。
職業は会社員、「独身のケース」と「家庭持ちのケース」の2パターンで以下計算しましたので参考にして下さい。
税金(住民税、所得税)
横軸を年収の金額、縦軸を税金の金額としてグラフを描くとこのようになります。
独身のケース
まずは独身のケースです。
例えば年収が500万円の会社員なら、住民税が25万円、所得税が15万円、合計の税金は40万円になります。
年収が750万円の会社員なら、住民税が43万円、所得税が41万円、合計の税金は84万円になります。
年収が1,000万円の会社員なら、住民税が62万円、所得税が80万円、合計の税金は142万円になります。
グラフを見ると、年収が約620万円を超えるところから税金の上がり方が急になっているのがわかります。
家庭持ちのケース
次に家庭持ちのケースです。
例えば年収が500万円の会社員なら、住民税が21万円、所得税が11万円、合計の税金は32万円になります。
年収が750万円の会社員なら、住民税が39万円、所得税が34万円、合計の税金は73万円になります。
年収が1,000万円の会社員なら、住民税が58万円、所得税が72万円、合計の税金は130万円になります。
独身のケースに比べて、取られる税金が10万円前後少なくて済むことがわかります。毎月1万円ずつ補助してもらっているイメージですね。
独身の税金と家庭持ちの税金を重ね描きしたグラフがこちらです。年収が高すぎると、独身であろうが家庭持ちであろうが税金の金額に差がなくなってきます。
社会保険料
社会保険料は、独身・家庭持ちに関係なく、年収に比例して決まります。税金のように控除という概念がないからです。ざっくり、年収の13%くらいです。
手取りの年収
いよいよ、手取りの年収です。年収から税金と社会保険料を引いたものが手取りの収入です。グラフはこんな感じになります。
例えば年収が500万円の会社員なら、独身で手取り396万円、家庭持ちで手取り403万円になります。
年収が750万円の会社員なら、独身で手取り569万円、家庭持ちで手取り580万円になります。
年収が1,000万円の会社員なら、独身で手取り729万円、家庭持ちで手取り740万円になります。
手取り率
年収のうちの何割が手取りになるかをグラフにしたものがこちらです。年収に応じて取り分が減っていくのがわかります。
独身と家庭持ちの手取りの差
最後に、独身と家庭持ちの手取りの差をプロットしたものがこちらです。持っていかれる税金の違いがそのまま差として現れています。年収が約700-1,100万円の場合は、家庭持ちのおトク度が大きいことがわかります。

補足:計算の前提
ここで家庭持ちと表現したのは、夫婦のみ、または夫婦+中学生以下の子ども(何人でもよい)を前提としています。子どもが高校生以上になると若干ですが税金の計算が変わるからです。
それから、個々で入っている生命保険や地震保険の控除、障害者控除などはここでは考慮していません。